7 健康の要素とは?心の健康と体の健康。心身一如って何?

 

1 不健康な状態:日常的な身体的痛み・痺れ・冷え・重み・むくみ・だるさ (腰痛・肩こりなどの深部痛)

 生理学者坂戸孝志氏は、「筋肉内にある神経の末端が、筋肉緊張長期化による血行不良により痛みとして信号を伝えている。骨や軟骨には痛みを感じる神経はないので、痛みは筋肉と関係がある。」と言います。また、坂戸氏が言うには、「海外の病院では、腰痛や肩こりなどの深部痛は、血行不良が原因のため、病院では治らないため、家で休むよう指示されるだけです。投薬や手術はしません。」と聞いています。

 筋肉は収縮する働きがあり(伸長する際には拮抗する筋肉が収縮している)、筋電生理学では収縮する働きを緊張とか興奮と表現しますが、筋肉の緊張状態が長ければ長いほど、筋肉が硬い状態が長時間に及びやすく、筋肉の硬化が長ければ長いほど、硬化した筋肉内の血行が不良になり、その筋肉内の神経で「痛み・痺れ・冷え・重み・むくみ・だるさ」として感じるということです。筋肉がリラックスしている状態、緩んでいる状態であれば、痛みなどは感じないということです。

 

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2 専門家による診断・判断の違い

 ひとつの物事に対する専門家の判断の違いとは何でしょうか?

 例えば、腰痛です。医師は、CTスキャンやMRIの画像診断などで脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアと診断し、手術しましょうと診断するかもしれません。整体師であれば、骨盤の歪みが原因と判断し、骨盤矯正をしましょうと言うかもしれません。スポーツトレーナーなら、お腹の筋肉や足の筋肉が弱くなっているから、筋力トレーニングをしましょうと言うかもしれません。霊媒師は、地縛霊が憑依しているから、除霊をしましょうと言うかもれません。陰陽師は、先祖供養のやり方が悪いから、正しい供養を実践しましょうと言うかもしれません。

 ひとつの物事に対して、専門家の数だけ診断・判断があり、どれが本当か分からないと言った経験をしたことがあります。どの専門家でも完治すればいいが、100%とはいかず、治らないこともあります。ひとつの物事に対して多くの専門家が取り組んでいるという現状を鑑みると、ひとつの物事に対してひとつの手法、メソッド、理論で100%解決・解消できるということはなさそうです。

 腰痛になった時に、どうすれば良いのか?「どの専門家を選べば治るか?」ではなく、「どの専門家で治したいか?」と、選択肢の中から自分に問いかけて選ぶことが、自分らしいと思います。

 おすすめすることは、肩こりや腰痛などの深部痛でお悩みであれば、筋肉を緩ませることをすれば痛みが治ることが科学的に証明されているので、心身ともにリラックスできる「自分を知る」ことを実践することです。自分を知らなければ、痛みが治らないとか、専門家がよくないと言っているのではありません。あなたのやりたいことや好きなことに、自分を知ることを加えると、よりあなたらしくなれるのではないかという経験をしていることをお伝えしています。自分を知ることが心身ともにリラックスできることになぜ繋がるのか疑問を持った方は、第4回目の「自分らしさ」に関するブログをご覧ください。

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3 不健康な状態:精神的苦痛・ストレス・緊張状態

 各駅停車症候群や、あがり症、多汗症など精神的苦痛に関しては、故 安保徹氏の著書『病気になる二つの原因』をご紹介します。故 安保先生は、病気の原因について、「心身相関」と「生命力の低下」の二つを挙げています。

 「心身相関(しんしんそうかん)」とは、心理的ストレスや負の感情が身体に影響を与え、病気を引き起こすという考え方です。心理学や医学の分野における学問用語です。心身相関は、心と身体の相互関係に関する概念や現象を指し示し、心理的な状態やプロセスが身体の機能や健康に影響を及ぼすことを調査し、理解することを目的としています。一方、「生命力の低下」とは、身体の免疫力が低下することによって病気を引き起こすという考え方です。

 安保徹氏は、ストレスが身体に与える影響や、免疫力の低下が病気につながることについて、研究を行っていました。長期的なストレスや疲労が筋肉を収縮させ、硬化させることがあることは事実で、それが直接的に病気を引き起こすとは言い切れません。しかし、筋肉が意識的または無意識的に収縮し、長く収縮し続けて硬化すると、硬化した筋肉が血行不良や栄養不足、酸素不足になり、冷えを引き起こします。冷えた状態ですと、白血球による免疫の身体機能が弱くなり、それが病気や症状につながる可能性はあります。1日5千個程度体内で生まれる癌細胞を、冷えた体では殺しきれないために、癌細胞が増殖し続けてしまうということは、よく言われていますよね。2012年ごろから、体の中心部にあり温かいはずの小腸に癌を患う人もでてきて、「小腸ガンなんて前はなかったのに」と先生は血行不良、低体温を憂いていたことを覚えています。

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4 心身共にリラックスしている状態

 自律神経の交感神経(緊張・興奮)と副交感神経(リラックス)が両方旺盛な状態がゾーンと呼ばれています。ゾーン状態とは、バランスの取れた心身の調和を示す状態であり、ストレスを軽減しパフォーマンスや幸福感を高めるために重要な状態であるとさてれいます。常にこのゾーン状態を保つことはかなり難しいと思いますが、心身共にリラックスしている状態が、より良い状態であることはお分かりいただけると思います。

 そのためには、繰り返しになりますが「自分を知る」ことが有効だという経験があことをお伝えします。「自分を知る」ことを教えてくれた先生は、よく「心身一如(しんしんいちにょ)なんだよ」とおっしゃっていました。「心身一如(しんしんいちにょ)」は、主に仏教の禅宗(ぜんしゅう)における用語です。禅宗は、直観的な体験や実践を通じて直接的な覚りを追求する仏教の一派であり、心と身体の一体性や統一性を重視します。

 心身一如は、「心」と「身体」が不可分であるという意味を表します。通常、心と身体は別々の存在として捉えられますが、禅の実践では、心と身体は相互に作用し合い、一つの統一体として捉えられるとされます。心の状態が身体に影響を及ぼし、身体の動きや姿勢が心の状態に反映されると考えられます。

 禅の実践者は、座禅(ざぜん)などの瞑想を通じて、心身の一体性を体験しようとします。心と身体の統一を実感することで、直接的な覚りや悟りの境地を開くことを目指します。心身一如は、禅の根本的な理念の一つとして捉えられ、禅宗の修行や教えの中心的なテーマとなっています。心身共にバランスよくケアしていくことが大切で、まさに心身相関ということです。体のケアにおいて、適度な運動も大事ですが、自分を知ることも重要です。

 自己理解を深めることは、自分の欲求や価値観を理解し、自分が何を望んでいるのかを明確にすることができます。そして、自己理解が深まると、自分を受け入れ、自分と向き合うことができるようになります。このような自己受容感覚は、自信や自己効力感の向上、ストレスや不安の軽減につながります。これらは幸福感や幸運感を高める要因となることがあります。

 また、他者との温かい関係を築くことも、幸福感や幸運感につながる要因の一つです。人間は社会的な動物であり、他者とのつながりやコミュニケーションが必要不可欠です。良好な人間関係は、ストレスや孤独感の軽減、自己実現の支援、生活の質の向上などにつながることがあります。

 総合的に考えると、個人差や環境によってその方法や程度は異なるため、自分に合った方法を見つけ、実践することが大切ですが、自己理解を深め、他者との温かい関係を築く言動を続けることが、幸福感や幸運感を高めるために重要であると言えます。

 経験上、肉体的・精神的ストレスが減り、筋肉が固まっていないため、体が柔らかく、血行不良が少ないため、体が温かいです。赤ちゃんや猫みたいです。

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